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本日のWhiteboard Conference

  • 執筆者の写真: Hajime
    Hajime
  • 2018年10月15日
  • 読了時間: 2分


Whiteboard

本日もWhiteboard Conferenceを行いました.

症例は60代男性.2週間前から悪寒戦慄とふしぶしの痛みを伴う発熱があり,近医から処方を受け一時解熱するも再度発熱がみられたため受診.

深部膿瘍は造影CTにより否定されている.

診断は…?

この症例は熱型をよく見ると,近医で内服抗菌薬の処方を受け一時的に解熱したように見えたものの,内服終了とともに再度発熱しているような経過でした.

内服終了から時間をおいて採取された血液培養が陽性となり,経食道心エコーの結果から感染性心内膜炎の診断となりました.

診断:感染性心内膜炎

やや経過の長い悪寒戦慄を伴った発熱があり,画像検査でdetectできる膿瘍がない場合はIE/血管内感染症を疑う,という思考過程で基本的には良いのかなと思います.

しかしながら,「一時的に解熱して,また悪くなった」という情報が入ると「感染症じゃないのかな…」と思ってしまうかもしれません(感染症は悪化か改善あるのみ!by青木眞先生).

実際に成人Still病やリウマチ性多発筋痛症など一部の膠原病・自己免疫疾患は一時的に自然寛解したように見えることがあります.

そこで再度熱の経過を細かく聴取して経過表を書いてみると,上記のように「近医から抗菌薬を処方されており,それにより緩徐に解熱傾向であったものの,やめたことで再度発熱した」という経過が見えてきました.

わかってから診断するのは簡単だけど,実際の現場ではこの規則性を見出すまでが難しい.

複雑な症例ほど,経過表を書いて丁寧に整理することが大事です.


 
 
 

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