20200309 Whiteboard Conference
- Hajime
- 2020年3月9日
- 読了時間: 1分
60代女性,主訴は視力障害
11:30から急に左眼が見えなくなり受診.その後徐々に改善してきている.
眼の痛みはないとのこと.
高血圧症があり,降圧薬を複数内服している.
Key Word: 突然発症で,時間経過で改善する痛みを伴わない左眼の視力低下

研修医の先生は「一過性黒内障」か「網膜中心動脈閉塞症」で意見が割れているようでした.
視力低下の時間経過を詳細に確認してみると
まず下の方から見えなくなって,一度真っ暗になり,その後下から見えるようになったが上の方がまだ少し見えない,という状況のようでした.
一過性黒内障の持続時間は通常数分(5分くらい)です.
無痛性の視力障害を見たときは,何よりもまず網膜中心動脈閉塞症を除外しましょう!
90分以内に非可逆性の視力低下に陥るとされています.
頭部CTやMRIを撮っている場合ではないですよね.
cherry-red spotが有名ですが,急性期は眼底所見に異常がなく時間が経ってから出てくるようです.
対座法による視野検査はこういうとき大事になるので,しっかりやり方を確認しましょう.
★一側の視力障害はまず網膜中心動脈閉塞症を除外しよう
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