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本日のWhiteboard Conference

  • 執筆者の写真: Hajime
    Hajime
  • 2018年3月30日
  • 読了時間: 2分

年度末で2年目の先生方がいなくなり1年目の先生方は大変そうですが,今年度最後のWhiteboard Conferenceを行いました.

研修医の先生が実際に救急外来で診た症例です.

70代男性.

明け方4時に肩甲骨の間あたりの痛みで覚醒.冷や汗と嘔気あり.

30分程度で軽減したが,違和感が残るため受診.

バイタルサインはやや頻脈,背部の痛がっているところに圧痛なし.心音は明らかな異常なし.

心電図はV4-6で陰性T波あり,ただし以前からあるという話も.


上記病歴と心筋マーカー陽性であったことから循環器内科にコンサルトし,緊急カテーテル検査を行い急性心筋梗塞の診断となりました.

診断:急性心筋梗塞

シンプルな症例ですが,ちゃんとACSを疑えたでしょうか?

典型的胸痛を呈さず,心電図も典型的ではありませんでしたが,明け方に突然発症した圧痛のない背部痛,冷汗・嘔気から,一年間病歴で診断するトレーニングを積んできた先生方は迷わず診断にたどり着けたのではないかと思います.

少なくとも湿布薬を出して帰すことはないでしょう.

ACSはとにかく病歴が大事です.

典型的な胸痛を呈する例に限って,心電図は非典型的だったりします.逆に非典型的な症状で受診した症例の心電図は典型的だったりしますが.

なお,胸痛のないACSでは頻脈が唯一の手がかりになることがあります.

4月から救急外来の最前線で診療する新2年目の先生方は,こういう症例をばっちり診断していきましょう!

<本日のClinical Pearl>

・ACSは病歴診断!!

 
 
 

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