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本日のWhiteboard Conference

  • 執筆者の写真: Hajime
    Hajime
  • 2018年3月23日
  • 読了時間: 1分

当科では昼の時間を使ってWhiteboard Conferenceというカンファレンスを行っています.

実際に経験した症例をベースに診療の進め方を学ぶ,実践に即したカンファレンスです.

症例は50代の男性.

突然の頚部痛の後に歩行障害が出現.前医の頭部MRIでは異常なし.さあ,どう考えるか…?

神経所見を注意深く取ると左下肢の失調があり,神経内科コンサルト.

頭部MRIを再検すると,拡散強調画像で延髄外側に高信号域がありました.

診断:椎骨動脈解離による脳梗塞(疑い)

診断は皆さんすぐに思いついたようですが,頚部痛後に神経症状が出現した場合は頚髄硬膜外血腫も鑑別に挙げなければいけませんね.

延髄外側症候群は嚥下障害・構音障害やHorner症候群など多彩な神経症状が出現しますが,延髄内側の場合は麻痺のみで発症する場合もあるので注意が必要です.脳神経症状をしっかり探しにいきましょう.

舌の偏位があれば鑑別に有用ですが,延髄梗塞でも出ない場合があるので除外には使えません.

特にt-PAの適応になりうるような超急性期の場合に,両者の鑑別が非常に重要になることは言うまでもありません.

頚部痛後に麻痺が出現した人で,脳神経症状が全くない場合は頚髄硬膜外血腫も鑑別に挙げる.


 
 
 

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